ニューズレター(学生報告)
2006年05月26日 12:58
最高裁判所訪問 2006年3月27日(火)
桜がほころび始めた3月末の昼下がり,本学北沢先生ご引率ものと,新3年生23名が最高裁を訪問いたしました。白亜の城砦といった外観の最高裁に立ち入るのは初めてという学生も多く,筆者も思わず背筋が伸びる思いがしました。
まず最初は,第三小法廷にて裁判傍聴です。絨毯の敷詰められた傍聴席は薄暗い一方,一段高い位置の裁判官席はスポットライトに照らされています。そこへおもむろに中央の威厳のある扉が開き,4名の判事が登場しました。後にお話を伺う予定の濱田判事もおられます。報道機関による撮影の後,とある損害賠償請求事件の判決言渡しが始まりました。途中2度の閉廷を経て,最後の6つめの事件においては,民事弁論が行われました。これは賃金支払請求事件であり,被上告代理人が答弁書の趣旨を陳述したものです。最高裁にしてはめずらしく,20分以上の長い民事弁論でした。(ちなみに,最初の5つの判決言渡しはそれぞれ数分程度です。)我々学生は,その事件の背景詳細は知らなかったものの,代理人弁護士の先生の熱意あふれる弁論から,何が争点なのかを聞き取らんとすべく,じっと耳を傾けておりました。
投稿者 omiyalaw
2008年06月17日 12:00
医事法Ⅰ骨髄バンク講演
去る6月6日、医事法Ⅰ(医療と法)のゲストスピーカとして、全国骨髄バンク推進協議会会長の大谷貴子氏にご講演を頂きました。大谷氏は、大学院在学中に慢性骨髄性白血病と診断され、お母様からの骨髄移植で病気を克服なさったことをきっかけに、当時まだ日本に存在していなかった骨髄バンクを設立。以後、20年以上に渡って、ドナー登録の呼びかけ、患者のケアなど、全国を飛び回りながら骨髄バンクの中心として活動をしていらっしゃいます。
当日は前半の70分で骨髄バンクの基礎知識を絡めながら、大谷氏自身の発症から骨髄移植までの道のりをお話いただき、後半の30分はディスカッションとなりました。
テレビのドキュメンタリー等で大谷氏の経歴を知ってはいたものの、改めてご本人から聞く言葉の重み、パワーに圧倒され、大谷氏の話に参加者全員がぐいぐい引き込まれていきました。ご講演の中で、何度となく「ありがたいことに」という言葉がありました。医者、家族、友人、共に戦った患者、自分を取り巻くすべての人に感謝しながら日々を生きていらっしゃる大谷氏の生き方、姿勢にとても感銘を受けました。
後半はロースクールならではの内容ということで、骨髄バンクを取り巻く法律問題について。具体的には①ドナーは最終同意の後、骨髄提供意思の撤回はできないという規定が骨髄バンクに存在するが、その規定に拘束力はあるのか、②最終同意の立会人の資格について、各都道府県のバンクの裁量になっている現状だが(誰でも可というところが大半らしいです)、そこに弁護士の立会いは必要か否か、③骨髄バンクの先進国、アメリカでは移植を受けた患者とドナーの対面は積極的に行われているが、日本の骨髄バンクでは患者とドナーの接触は骨髄バンクを介して、匿名の手紙のやり取りが認められているにとどまり、対面は一切禁止されている。患者の立場からは自分の命を救ってくれたドナーに直接お礼を言いたい気持ちがあるのだが、ドナーが患者に対し金品等の要求をする恐れがある、また、ドナーが自分が骨髄を提供した患者が亡くなったことを知った場合に、自分自身を責めてしまう懸念もあり、ドナーの精神的ケアをするシステムを作る必要がある、等の理由から認められていないということ。このドナーと患者の対面を日本でも認めるべきか否か。
学生からは、「バンクの規定に法的拘束力を求めることは難しいであろう。だからこそ最終同意の重要性が増し、弁護士の立会いが必要になるのではないか」、「希望者には対面の選択肢を与えるべき。患者とドナーの対面は実現できたほうが、それを見てバンクに登録しようとする人も増えるのではないか。(アメリカではテレビの情報番組等で、ドナー登録の連絡先をテロップで入れながら、対面ドキュメンタリーが放送されているらしい)」、「ここまで骨髄バンクが大きな問題を抱えずにやってこられたのは、すべて善意の元に行われているから。安易な気持ちで登録する人を増やすだけだから、対面を殊更クローズアップするのは止めたほうがいい」などの意見が出ました。
いずれも簡単に答えの出る問題ではないので、もう少し時間があれば(4限のため延長ができず)さらに活発な議論ができたのではないかと思います。
大谷氏のお話を聞いて、毎日漫然と勉強するのではなく、この環境に身を置けていることに感謝しよう、困っている人の役に立てる弁護士になろう、LS入学時の気持ちを新たにし、日々の学習に対するモチベーションがさらに高まりました。
今、自分にできることは何なのか、将来弁護士になった時に何ができるのか、自分に問いかけながらの大変有意義な講演会となりました。
(医事法Ⅰ受講生)
投稿者 omiyalaw
2008年07月01日 00:00
ニューズレター(学生報告)
私は純粋未修者として夜間主コースに入学し,現在最終学年(3年)で勉強しています。本学に興味を持たれている人の中には,私のように働きながら法曹を目指すことを考えておられる方も多いと思います。以下,多少なりともご参考になればと思い,私自身の思うところを書いてみます。
1.私が法曹をめざす理由:
①挑戦することの楽しさ,
②マンネリズムからの脱却,
③社会に対する理解が深まる,
④組織や社会に対して提言することが可能,
⑤組織に依存しない生き方が可能。
2.純粋未修者にとっての法律学習:たとえば,A→B→Cの順で学ぶ場合に,(Aの理解を前提とする)Cの理解がないと基礎であるAの理解ができない,ということが多いので,一直線に習得することは難しく,らせん階段を登るようなイメージです。ですからはじめはなかなか大変ですが,逆に少しずつ理解できるようになると勉強も面白くなってきます。
3.働きながら法曹になることは可能か:はじめの2年間は仕事を続けながら勉強することも一般的には可能だと思います。ただ,新司法試験受験前の一定の期間については仕事を相当程度減らしたり休職したりすることを考えなければならない場合も多いでしょう。
4.本学の特質:真の未修者であり若くもない私が,幸運にも楽しく勉強してこられたのも次のような本学の特質のおかげです。
①私たちの夜間主クラスには,「みんな仕事を持ちながら頑張っているんだ。」という精神的な連帯感があります。仕事がハードだった日に疲れて登校しても,クラスの仲間と話しているうちに元気が出てくることがよくあります。(ですから,皆さんが来年入学されたら,早い時期にクラス会をもって積極的に仲良くなってください。勉強を続けていくうえでも,法曹になってから一緒に仕事をするうえでも大事なことだと思いますよ。)
②弁護士業務を持ちながら法曹教育に携わるなどということは,並みの優秀さや熱意ではできないことです。単なる優秀さを超えた魅力溢れる先生方の熱意に授業の内外で触れると,法曹をめざす意欲も常に新たなものとなります。
③基本書や判例集を読んだだけでは理解しにくい「判例の位置づけや整理の仕方」などを明らかにしてくれる“interesting”な授業がいくつも用意されています。
5.最後に:私は,人間の能力なんてごく一部の例外を除いてそんなに大きな差はなく,やれるかやれないかは「やれる!」と思えるかどうかで決まる部分が大きいと思います。客観的な分析能力をもって「やれる!」と積極的に思えたら,もう半分できたようなものではないでしょうか。熟慮をなさったうえで,一人でも多くの方が強い意思と大きな希望をもって私たちの仲間に加わって欲しいと思います。
(三期生夜間主3年)
投稿者 omiyalaw
2010年09月14日 14:00
二弁主催サマープログラム(法律事務所見学)の報告
本学の行事でもある、第二東京弁護士会法科大学院支援委員会主催にて行われております、法律事務所見学会での学生よりの報告を掲載したします。
二弁サマープログラム 法律事務所見学に参加して
夜間主コース 1年
私は、東京都千代田区神田にある、アップル法律事務所を見学させていただいた。一般に言う『町弁』であるが、所属する弁護士は、代表の伊達弁護士を始め、各人が得意分野を持った多様な実務家ぞろいであり、クライアントからの多様な依頼・相談に対応できる総合事務所であると感じた。
弁護士は、大規模事務所から一人事務所まで,どのような組織体に所属していても、実務能力だけでは足りず、顧客であるクライアントを引く力、顧客誘引力を持っていることが求められる。この点、社会経験豊富な本学の学生は、順応性・自発性にも長けており、期待できるとのお言葉をいただいた。
本プログラムに参加することで、現在、自身が学習していることが実務で生きているというリアリティを感じることができた。弁護士を志す身として、学習意欲が向上し有意義な一日となった。
今後も、法学のみならず多様な分野への経験・学習にも積極的に目を向け、順応性・自発性に長けた弁護士になれるよう、学生生活を送りたいと考える。
昼間主コース 1年
今回の法律事務所見学は、自分の目指す弁護士像をより具体化できたという点で、私にとって非常に有意義なものでした。
法曹としての将来像は、なるべく早い時期から具体化していくことが大切です。
今回の見学では、私の目指す分野で活躍しておられる先生より、なぜそのような弁護士を目指すのかということについて、様々な角度から質問を頂きました。
これについて考える過程で、私は自分が弁護士を目指す原点を見つめ直し、結果として自分が弁護士として取り組みたいことをさらに具体化することができたように感じます。
今後は、今回の見学で得られた将来像を実現するために、学生生活をさらに豊かで充実したものにしていきたいと思います。
夜間主コース 1年
以前から興味のあった、公益的活動を積極的に扱う事務所を見学させて頂いた。俗に「民事事件で稼いで、刑事事件で切り崩す」という話があるが、自分はその道の厳しさをいま一つ具体的にイメージ出来ないでいた。
しかし、現場の先生方が苦労し、挫折しながら取り組んできたお話を伺い、また、「弁護士増加による厳しい現実も踏まえれば、やめたほうが無難」というアドバイスも頂き、嫌が追うにもその厳しさの一端に触れることとなった。もちろん、我々法科大学院生は実務の厳しさに備えたトレーニングなど出来るわけではない。ただ、日々の学習において一層姿勢を正し、そして、さらに厳しさを追求していこう、そのような気持ちを奮い立たせる機会を頂いた事務所見学であった。
投稿者 omiyalaw

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