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司法試験合格者からのメッセージ

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  平成23年新司法試験合格者体験記

司法試験合格者からのメッセージ

崖っぷちに立たされてしまったら

Y.M.さん 3期生(平成21年3月修了)昼間主コース

 私は卒業1年目に運よく短答に合格したものの2年目は短答落ちという結果に終わり、後がない崖っぷち状態になってしまいました。その頃は出口の場所を見失い、その先どうすればいいのか分からなくなっていました。そのため、出口から逆算して、そこにたどりつくためには何をすべきかを懸命に考えました。
 まずは合格者がどのような方法で出口にたどりついたかを知るために、合格体験談冊子やブログ等を読み漁りました。その結果、遅ればせながら、多くの合格者は論文過去問の検討を十分に行っていることが見えてきました。そして、新司法試験が2時間以内に手書きで書いた答案のみが評価される試験である以上、過去問を2時間で手書きで書けるようになることが出口に出る方法であると考えました。そこで、予備校の過去問答練を利用して必修科目の全問題を答練形式で書いていきました。予備校答練で実施されなかった選択科目は自分で答案構成をしたり、答案を書いたりしました。
 さらに、出口の場所を明確に書いている案内図が採点実感であると考えました。特に、最近の採点実感には試験委員はどのような答案を優秀や不良と判断するかについて具体的な指摘が書かれています。そこで、答練で自分が書いた答案と採点実感と照らし合わせて、試験委員の要求と自分の答案がどれくらい乖離しているかをチェックする作業を続けました。
 このように試験委員の要求にすりあわせる訓練を重ねることで合格レベルの答案が書けるようになったと考えています。
 残念ながらこの先も多くの受験生が3回目の崖っぷちに立たされることでしょう。しかも、3回目で合格する可能性は決して高いとはいえません。それでもチャレンジすると決めたからには出口を意識した戦略を考えて進んでいってください。応援しています。

支えられて勝ち取った合格

山下 良平 3期生(平成21年3月修了)昼間主コース

1.在学時(2006年4月〜2009年3月)
 私は、入学後すぐに、共通の目的意識を持った仲間数人と、勉強会を結成しました。勉強会では、科目毎に担当者を決め、毎回の授業に先立ち予習レジュメを作成し、授業後に復習を兼ねて互いのレジュメについての検討会を行っていました。そして、毎学期の試験前に、各自がレジュメを再構成し、試験対策用のレジュメとして共有しあっていました。在学時の3年間、授業時間を除き、朝から晩までこうした勉強会中心の学習を積み重ねていました。結果として、学内の定期試験において好成績を取ることができたこと、並びに、新司法試験に際しても、自分を含め、仲間の多くが最終合格を果たすことが出来たこと等からして、こうした勉強会中心の学習方法は大成功だったと思います。
 同じ目的意識を持った仲間と、真剣に向き合い、互いに切磋琢磨した3年間の日々は、とても充実し、かつ本当に楽しいものでした。
2.卒業後
(1)1回目(2009)・2回目の受験(2010)
 1回目も2回目も、短答式試験は通過したものの、論文式試験で不合格となりました。1回目の受験後に、自分なりに敗因分析を行い、必要な対策も取ってきたはずなのに・・・。結果が出なかったため、途方にくれました。 しかし、不合格には必ず理由があります。私は、勉強会の仲間や学内の先輩など合格者に相談に乗ってもらうことで、独りよがりの敗因分析ではなく、客観的な敗因分析をしてもらい、結果として、不合格の真の理由を把握することが出来ました。
 それは、過去問の分析が合格者に比べ格段に甘いことでした。
(2)3回目の受験(2011)
 そこで、徹底的に過去問を分析しました。何回も同じ過去問を解きました。何回も採点実感等を読み込みました。何回も合格者の答案と読み比べました。何回も学内の先生方に答案を添削してもらいました。すると次第に、試験において何が求められ、どう書けば評価されるのかということが、はっきりと把握出来るようになりました。その結果、過去問の詳細な分析が合格への突破口となり、合格という結果を得ることが出来ました。
3.合格するためには
 合格という結果を得るためには、「過去問の詳細な分析」が必要です。また、その前提として、在学時からの勉強の絶対量が必要なことは言うまでもありません。
 しかし、それだけでは不十分です。私の体験談からも見て取れるように、「過去問の詳細な分析」が必要であると気づかせてくれたのは、先に合格した仲間であり先輩です。また、合格した仲間の存在は、それ自体が、合格への具体的なイメージと活力を与えてくれました。彼らの存在なくしては今回の結果を得ることは困難であったでしょう。さらに、在学時から何度も答案を添削して頂くとともに、3回目の受験に挑戦するに際し、精神的に叱咤激励をし続けてくれた先生方の存在なくしても、今回の合格という結果を得ることは困難であったと思います。
 以上のように、合格は、自分自身の努力に加え、仲間や先生方、さらには家族の支えがあって初めて勝ち取ることが出来るものだと思います。
 皆さんも、仲間や先生方を信頼し、最大限の努力をして、是非合格という結果を勝ち取って下さい。皆様の合格を祈念しております。

新司法試験を受験して

伊村 秀樹 4期生(平成22年3月修了)夜間主コース

 私は、大学は法学部でしたが通信・IT関係の仕事に30年以上従事した後、新司法試験を目指しました。雑感等で恐縮ですが、少しでも皆様 の参考に。 1.勉強は楽しかったが……
 まず、ワープロでのトップダウン式文書作成に慣れていたので、最初から順をおっての手書きに苦労した。考える順序を整理し、次に字も乱雑だったので、答案用紙に縦線をいれ原稿用紙のようにして等間隔記述の練習をする等、いろいろ工夫してみた。
 次に、加齢による注意力・記憶力の減退に苦しむ。短答式は回答欄記入ずれチェックを容易にするため最初から順番での回答とする。また、暗記すべき論証パターンは、キーワードに絞りできるだけ短いものとした。
2.試験勉強中に考えたこと
(1)基本は勉強の量。難しい理論でも、本は何回でも読み返せる。とすれば、10回読むことができれば、天才が1回読んで理解するのに匹敵あるいは、勝るはず。(野球ではなく、止まっているボールを打つゴルフ。)逆に天才は、努力に負ける立場であり、慢心できない。
(2)勉強の量 = 時間×質。
(3)質のアップ其の1:勉強は長期戦。質のアップに関し、長期的にはモチベーションの維持がもっとも大事。ゼミの企画・参加、予備校の利用は、この観点から組み立てる。
(4)質のアップ其の2:判例集など読めなくなる時がある。私の最短の気分転換法は、現代詩。言葉を大切に使っているから、1フレーズを1〜2分見るだけで、不思議とまた、読めるようになる。
3.試験中・試験後に考えたこと
(1)2時間は短い。試験前に科目を30分程度で概観できるものに目を通し、頭をアイドリングさせておくことは有益。
(2)問題は量も多くかつ深い。いくらでも論点があるから完璧は望めない。多くをフォローすべきか、論点をしぼり深く書くか。論述能力を見る試験だから、後者が正解。
(3)必ず思考能力を試すひねりがある。すぐわかったと思ったら注意する。わからなくてもそれが当たり前。おちついて、粘り強く考える。最低、自分の思考過程が示せればそれだけでも良い。ここが勝負。

司法試験合格のために必要なこと

E.Uさん 4期生(平成22年3月修了)夜間主コース

 司法試験合格のために必要なこととは何か。
 それは、@試験で求められる能力は何か、どのような答案が評価されるのかという試験内容を徹底的に把握すること、A自分の真の力を認識すること、Bそれらを前提に、勉強計画を立て実践することであると私は思っています。そこで、@〜Bについて記します。
《@試験内容の把握》
 論文試験では、長文の中から法律上の争点となる事実を発見し、関連する条文を使って争点を解決する力があるのか試されます。条文の文言だけで解決できない場合は、その文言を解釈することにより規範を立て、それに事実を当てはめ結論を導きます。規範定立を行う際には、基本事項を覚えていることを前提に、条文の立法趣旨や判例等を意識しながら、本事案の解決につながる規範を作る力が必要となります。また、事実の当てはめを行う際には、事実を自分の表現で自由に評価しながら説得力のある論述をする力が求められます。
 出題趣旨や採点実感等を分析し、考査委員が何を求めているか把握することも重要ですが、実際その要求全てに応えることは困難なので、合格者の再現答案等を使って現実的な答案のイメージを持つことも必要になります。
《A自己の真の力の認識》
 法科大学院で学ぶ内容を理解することは大変重要ですが、同時に基本事項を記憶する力、事実を分析・評価する力、短時間で表現する力等が必要になります。
 優れている能力を更に高めるより、自己の弱点を克服する方が、試験には合格しやすいはずなので、常に自分の力を分析することは必須です。
《B勉強計画と実践》
 安易にやり易い勉強だけを続けるのではなく、@試験の内容と、A自分の力を分析した上で、自分を試験に適合させるための勉強計画を立てることが重要です。例えば、定評のある基本書であっても、1頁目から読み線を引くだけでは結局自分のものになっていないものです。自分で趣旨から分かりやすい規範を作るために基本書を参考にする、自分であれば事実をどう評価して説得的に論じるか考えながら判例を読む等、日々工夫をすることが良い結果につながり、何より大学院での勉強が楽しくなると思います。

3年間+1年間の振り返りと反省点

4期生 夜間主コース

1.入学まで
 私はもともと法学部出身で旧試験も受けたことがあります(択一合格)。
 その後金融機関で働きはじめ、勉強はほそぼそ本を読む程度になっていました。世の中でだんだんとロースクールの話が現実味を帯びてきて、また本格的に挑戦する時期が来た、でもすでに家族がありすぐに会社を辞めることも難しい、と思っていたら社会人向けに夜間コースのある大宮法科の存在を知り、これだと、諸々の調整後入学した次第です。
2.入学後
 1年生の前期は、生活のリズムを作るのに必死でした。当初ひたすら眠く、会社に行ってもひどく疲れていて、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んで過ごした気がします。
 夏休みを過ぎると、だんだんと慣れてきます。予習はやりましたが、あまりに印字枚数の多い判例などは百選とか重要判例解説だけで済ますなどある程度要領をかましていました。
 2年生は1年生の延長で過ごしました。ちょっと慣れが過ぎて、夏に家族旅行で海へ行ってから学年末試験を受けたところ、日焼けがひどく熱も出てきて1科目散々なのがありました。
 3年生次、少し失敗したと思ったのが、前期と後期に何科目ずつとるかという科目の配分です。前期に詰めれば後期は2科目程度でよくなるものの、仕事の都合上前期の方が忙しく、配分を半々にしました。しかし、後期はもう少し本試験対策をして、答案作成方針を固めるとか、選択科目をやっつけるとかすればよかったと思います。後期が終わってからでは押せ押せであれもこれも間に合わない感じだったからです。
 それにしても多様なバックボーンの人と知り合えたのは財産です。おっさんになってからでもクラスメイトというのは嬉しいものだなと感じました。
3.試験
 1回目は、論文の憲法と刑法が、近藤先生、上田先生の予想的中でそこらへんはまあまあの出来でした。しかし選択の経済法がもうめちゃくちゃでアウト。振り返るとまともに試験対策として答案を書いたのは2回だけで、ここが敗因と思います。
 2回目は、経済法を怠りなく、他の科目もそれとなくやって、自分自身ではあまり完成度は高くない気はしたものの合格しました。


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